本当に顧客のためになっていますか?

 

企業様を支援していると、様々な支援策を企業様に伝えているコンサルタントがいるが、その支援策が本当に企業様のためになっているのか、コンサルタントための支援策ではないか、と疑問に感じることがあります。

 

人間の体に対するのと同様に現状に合わせることが大事です。今、何をすべきかは、相手、つまり企業の状況によって異なります。出血多量で瀕死の重傷を負っている患者に対して、体力が落ちないように筋トレしましょうなどの指示を出す医者を見たことはありますか?ここは、止血し患者が死に至らないようにすることが大事です。

 

しかしながら、止血が必要な患者に対して筋トレを勧めているような、経営コンサルタントが時々見受けられます。経常損失が続き債務超過に陥っている企業に対し、補助金を使って設備投資を勧めるコンサルタントがそうです。

 

補助金の制度を知っている人にはわかると思いますが、多くの補助金の制度を使った設備投資は先払いで、しかも100%補助ということはないです。つまり、先ずは先払いという先行投資に加え、自腹を切ることが求められます。

 

今、生きるか死ぬかの瀬戸際の企業に将来のリターンが期待できるので、補助金の活用を!と勧めてはいませんか。

もし、あなたが補助金に詳しくても、今は補助金を使った先行投資が必要なければ補助金を進めるのは、間違いです。ここは、止血のできる人に止血をお願いしましょう。このことが直接あなたの利益にならなくても。

コンサルタントとしてのあなたの行為は本当に顧客のためになっているのか、常日頃から見直すことが大事だと感じる、今日この頃である。 

 

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(林原 敏夫)