今やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、非常に便利なサービスで、個人から企業や商店まで幅広く活用されています。しかし、SNSは便利な反面、注意しないとプライバシー侵害や個人情報の漏洩、パスワードの盗難などにより、人間関係が悪化したり、あるいはSNSを乗っ取られたり、犯罪に巻こまれたりすることがあります。
SNSは非常に便利である反面、自宅の住所、誕生日、カード情報など意図しない個人情報、あるいは、企業の顧客情報など、企業や個人にとって重要な情報の漏洩・拡散を招く恐れがあります。
では、どのような危険性があり、どのような対策が必要かの例を見てみましょう。
(1) パスワードの漏洩
パスワード管理などを厳重にする必要があります。最近は、パスワードをランダムに発生させて解読するツールなどが存在しており、文字数が少ないと簡単に破られてしまいます。このために、最低でも文字数や文字の種類を「12文字以上」、「アルファベットの小文字と大文字を併用し、さらに数字及び記号の組み合わせ」で、かつ、意味ない文字列にすれば、漏洩の確率が大幅に低下します。
(2) プライバシーの漏洩
企業のホームページで、社長様などがSNSで、旅行先、訪問先、食事先、自宅の室内などの写真を投稿する場合があります。しかし、投稿した写真から日頃の行動パターン、自宅の場所、友人関係など社長様のプライバシーを知られてしまいます。
また、「今、XXにいます」や「友達と旅行中です」などは、自宅や会社にいないことを示すメッセージ発信になり、自宅や会社で、盗難などの被害に合う可能性があるので、注意しましょう。
(3) 企業情報の漏洩
企業や商店などでも、製品の宣伝、店舗の宣伝や製品情報の発信などにSNSを使用している場合が多くなってきています。その場合、情報発信はすべて公開されていると考えて投稿する必要があります。たとえば、フォロワへのコメントが、公開されていないと思い込み、不用意に未公開の情報を掲載して、結果的に未公開情報を公開してしまうことが考えられる。
さらに、店舗などの写真を投稿する際で、顧客の顔が写真に写り込んでしまいクレームになったりします。会社や店舗の内容をSNSに掲載する場合は、個人が判別できないよう、個人の顔だけでなく、姿全体をぼかしたりする必要があります。また、店舗の写真を取った場合、店舗のガラスや鏡、場合によっては商品に個人の姿が映り込む場合が多くあります。現在のカメラは、解像度が非常に高く、小さな映り込みでも個人を特定できてしまうため、ぼかしたりする必要があります。
(杉野 眞)